宮崎駿監督が手がけたジブリ映画『ハウルの動く城』。
「戦火の中の恋」をストーリーの柱とし、魔法や魔女などファンタジー的な要素を盛り込んだ作品です。
ジブリ映画の中では、『千と千尋の神隠し』に次いでジブリ史上第2位の興行成績を記録したヒット作でもあります。
ではでは、『ハウルの動く城』の不思議でハラハラする世界観に入り込んで行きましょう。

あらすじから紹介するよ!
映画【ハウルの動く城】あらすじ・内容を簡単に!
- ソフィーとハウルが街で出会う。
- 荒地の魔女により90歳の老婆にされてしまったソフィー。
- ひょんなことからハウルの住む城へ住み込むことに。
- 国同士の戦争が始まる。
- ハウルは、国の魔法使いに戦争への協力を求められるも拒否。
- 戦火が激しくなる中、国への協力を拒んだハウルは狙われ、追われる身に。
- 魔力を奪われた荒地の魔女とハウル、ソフィーの共同生活が始まる。
- 大切なものを守るため、戦争へ出向くハウル。
- ハウルの城を魔力で保っていたカルシファーに水がかかり、城が崩れる。
- 谷底へ落ちたソフィーは、別世界へつながるドアを見つける。
・・・物語はさらにハラハラドキドキの結末へと向かっていくー



あらすじの背景をもう少し詳しく知りたい人は、以下を読んでみてね!
映画【ハウルの動く城】あらすじをさらに分かりやすく
兵隊にからまれて困っていた帽子屋の少女・ソフィーを助けた、魔法使いハウル。
そのハウル自身も、荒地の魔女に追われ逃げている最中であった。




ハウルと一緒にいる所を荒地の魔女に目撃されたことで、「ハウルと通じている者」と思われたソフィーは、その夜、魔女に魔法をかけられ、90歳のお婆さんにされてしまった。


驚き動揺したソフィは、住み慣れた街を出ることを決意。
居場所を探し旅をする途中で、困っていたカカシのカブを助けた。


ソフィーの事情を知ったカブは、魔法を解く手立てが見つかるかもしれないと、ハウルの住む城へソフィーを案内するのであった。
城へやってきたソフィーは、暖炉で燃えている火の悪魔・カルシファーと出会う。
カルシファーは、ハウルと魔法で契約をしており、自身の魔力で城を動かす役目を課せられていた。
ソフィーと出会ったカルシファーは、ハウルとの契約の謎を解いて、自分を自由にして欲しいと、ソフィーに協力を求めてくるのであった。


ハウルの住む城で再会した、ソフィーとハウル。
ソフィーは、ハウルの城の掃除婦になると宣言し、そのまま住み込むことに。


時を同じくして、ソフィー達の暮らす国と隣国の戦争が始まった。
王に仕える魔法使いであるマダム・サリマンは、元弟子のハウルに戦争への協力を求めてくるようになった。
ハウルが国の戦争へ協力するなら、悪魔と手を切る方法を教えるが、協力しないなら魔力を奪うという。


ハウルを執拗に狙っていた荒地の魔女も協力を迫られたものの、拒んだことで魔力を奪われ、ただの老婆にされてしまっていた。
同じく戦争への協力に同意しなかったハウルもまた、マダム・サリマンに追われることに。
隠れ場所としてハウルとソフィーがやってきたのは、かつてソフィーが暮らしていた帽子屋だった。
魔力を奪われただの老婆となった魔女も加わり、帽子屋での奇妙な共同生活が始まるのだが・・・、戦火の勢いが増し街は空襲に見舞われる。
戦火からソフィー達を守るため、ハウルは戦争へ協力することを決意し、戦いに出かけていった。


一方、荒地の魔女は、ずっと狙っていたハウルの心臓を、火の悪魔・カルシファーが持っていることに気がつく。
ハウルの心臓を手に入れるため、カルシファーに手を伸ばした荒地の魔女は、火だるまに。
慌てたソフィーは、魔女もろともカルシファーに水をかけてしまうのであった。
水をかぶったことにより魔力が弱まってしまったカルシファー。
彼の魔力のおかげで保たれていたハウルの城が崩れ始めてしまう。
バラバラになった城と共に谷底へ落ちていくソフィー。
絶対絶命の状況でソフィーが見たものは、別の世界へつながるドアの残骸であった。
映画【ハウルの動く城】結末・ラスト
映画【ハウルの動く城】その後のソフィーとハウル
ジブリの『ハウルの動く城』では描かれていない、ソフィーとハウルのその後のストーリー。
2人はいったいどんな暮らしをしているのか、ハウルと動く城の原作を元にお伝えしていきます。
映画【ハウルの動く城】作品情報とキャスト


ハウルの動く城の基本的な情報やキャストは、以下のようになっています。
映画【ハウルの動く城】作品情報・製作者
- 作品公開日:2004年11月20日
- 制作会社:スタジオジブリ
- 監督:宮崎駿
- 音楽:久石譲
- 主題歌:倍賞千恵子『世界の約束』
- 上映時間:119分
- 配給会社:東宝
【ハウルの動く城 キャッチコピー】
「ふたりが暮らした。」
「この城が動く。」
「生きる楽しさ。」
「愛する歓び。」
「ヒロインは、90歳の少女。」
「恋人は、弱虫の魔法使い。」
映画【ハウルの動く城】キャスト・声優はこの人々


キャスト:(声)倍賞千恵子・木村拓哉・美輪明宏・我修院達也・神木隆之介・大泉洋・大塚明夫・原田大二郎・加藤治子
映画【ハウルの動く城】感想・レビュー


すでに映画をみた人はどのような感想を持ったのか、見てみると面白い。
自分と似たような感想を感じた人や反対意見、みんなの感想を参考までにぜひご覧ください。
映画【ハウルの動く城】みんなの感想・レビュー
映画【ハウルの動く城】筆者が実際に視聴した感想


普段、恋模様を描いた作品はあまり手を出さない筆者ですが、ジブリ作品ということで一度は観ておかねばと視聴。
「戦火の中の恋」をストーリーの柱としているとのことですが、ラブストーリー感はほとんど感じず、ファンタジーとして楽しめる作品だと感じました。
魔法や不思議な力を自在に扱う登場人物。
現実の世界では出会えない不思議なキャラクター。
ジブリ作品にはいつも、観ている時にだけ味わえる非現実的な面白さがあります。
ハウルの美少年っぷり、美少年だけど時折垣間見せるヘタレな部分。
一見弱く感じるソフィーが見せる、賢く勇気ある行動。
どこかアンバランスで、完璧ではない2人の主人公に、自分のさまざまな部分を重ね合わせ、つい感情移入してしまうから不思議。
怖いものを避け、弱さから目を逸らし、自身の作りあげた小さな世界観の中でそれぞれに暮らしてきた2人が、生死に関わる大きな出来事の荒波を泳いでいく過程で、ひとつまたひとつと強くたくましくなっていく姿。
そして、その先に訪れる平穏な世界。
穏やかで幸せな日常を手にいれるためには、「怖いものから逃げ続けていては手に入らない」「己の弱さから目を逸らし続けていては手に入らない」ソフィーとハウルの姿からそんなメッセージを感じました。
勇気をだし、現実の世界を見つめ、一歩また一歩と歩んでいった先に、本当の安穏の世界があることを教えてくれているような気がします。
そして、その勇気を出す原動力となっているものは、「大切なものを守りたいという愛」であることも、忘れてはならない大事なメッセージなのだと思います。
人を動かすのも愛。
人を強くさせるのも愛。
宮崎駿監督がジブリ作品を通して「愛」について描くと、こんな作品ができるのかと、巨匠の生まれ持った才能や感性に感服いたしました。
ジブリ作品は、何度みても新たな気付きを与えてくれる深い作品ばかり。
この『ハウルの動く城』も例に漏れず、またしばらくしたら見直したい名作だと思います。
映画【ハウルの動く城】原作はイギリス人作家の小説
ハウルの動く城には、原作となった作品があります。
イギリスの作家・ダイアナ・ウィン・ジョーンズのファンタジー小説『魔法使いハウルと火の悪魔』という作品が原作。




宮崎駿監督が出かける長編映画の中でも原作がある作品は珍しく、『魔女の宅急便』以来15年ぶりの原作がある作品となりました。
宮崎駿監督の『ハウルの動く城』で描かれた戦争は、原作の設定にはないものです。
しかし、物語前半は比較的原作に沿うように、ストーリーが作られています。
原作者のダイアナ・ウィン・ジョーンズは、『ハウルの動く城』を宮崎駿監督が制作するにあたり、たった1つだけ「ハウルの性格を変えないように」と注文をつけたのだそう。
その約束通り、ハウルは原作通りの人物・キャラクター設定となっています。
映画【ハウルの動く城】作品が生まれた経緯にドラマがある


ハウルの動く城が、映画としてこの世に送り出されるようになる前には、大なり小なりたくさんのドラマがありました。
ハウルの動く城ができるまでのエピソードは、以下の通り・・・!



紆余曲折を経て出来たのかと思うと感慨深いね。
作品完成までの経緯①:毎月送られる児童書が企画の始まり
ハウルの動く城の始まりは、宮崎駿監督が1冊の児童書に目を留めたこと。
この児童書こそ、ハウルの動く城の原作である『魔法使いハウルと火の悪魔』で、徳間書店から宮崎駿監督へ毎月送られる児童書の新刊の中の1冊でした。
『魔法使いハウルと火の悪魔』を映画化しようと2000年に制作チームを結成。
当初は、宮崎駿氏ではなく、細田守氏のプロデューサー起用となっていました。
なぜ、初めに企画を持ち出した宮崎駿氏ではなく、細田守氏をプロデューサーに起用したのかというと、細田守氏の作品を観てその才能に惚れ込んだ宮崎駿氏から、直々に指名があったからだといいます。
制作チームが発足してからおよそ1年後の2001年4月には、シナリオの決定稿が完成。
それから8ヶ月後の12月13日、東宝は、「2003年の春に公開する」と発表を行ないました。
こうして『ハウルの動く城』の制作がスタート。
この段階までに宮崎駿監督は、作品の原作者・ダイアナ・ウィン・ジョーンズに映像化の申し出を行い、作品について詳細を話し合う機会も経ています。
作品完成までの経緯②:企画・計画は何度も変更になった
企画の始まりからトントン拍子に進んだかのように思える、映画・ハウルの動く城の製作。
しかし実際は、何度も企画や計画が変更になるなど、さまざまな苦難を乗り越えて生まれた作品なのです。
まるで、作中に登場するハウルとソフィーのように。
公表通り、2003年春に公開を目指し製作が進められていたのですが、2002年の春に製作サイドでトラブルが発生。
企画の進行が難しくなる状況に追い込まれました。
その問題を乗り越える為、プロデューサーを細田守氏から、同じジブリの作品『猫の恩返し』を担当していた高橋望氏に交代するも、状況の打開にはつながらず、最終的に製作チームは一度解散となった。
作品完成までの経緯③:ようやく完成が見える
『ハウルの動く城』を完成させるため、監督を宮崎駿氏に変えて、2002年10月1日に製作を再スタート。
その年の12月13日に東宝は、「2004年夏にハウルの動く城を公開する」と発表しました。
しかし、絵コンテの遅延などの理由から、公開日を再び延期。
裏手で製作作業が続けられ、2004年6月末にジブリ社内で行うべき作業をようやく完了させました。
これをもって東宝は、「2004年11月20日にハウルの動く城の公開を決定」と再度発表を行ったのです。
ハウルの動く城はこうして完成し、最終的な発表通り11月20日に全国の東宝シネマにて公開となりました。
製作の休止や遅れが発生するするなど、たくさんの障壁がありましたが、数々の困難を乗り越えてハウルの動く城は生まれたのですね。



1つの作品を作り上げるのって大変なんだね。
映画【ハウルの動く城】はTAUTAYA DISCASで観られる
映画・ハウルの動く城は、DVDの郵送レンタル『TSUTAYA DISCAS』の無料お試し期間を利用すると、0円で試聴することができます。


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ジブリ作品である『ハウルの動く城』を無料で観れるのは、TSUTAYA DISCASだけです。
DVDは早ければ翌日、遅くても3日以内には自宅に到着。
レンタル屋さんに立ち寄る手間なく借りることができるのも、嬉しい点です。



ゆったりとした夜にもう一度見たい・・・!