2015年に起きた伊藤詩織さんレイプ被害の事件を受けて、東京地裁は2019年12月18日、加害者である山口敬之さんに対し賠償請求を行い、伊藤詩織さん側に「勝訴」の判決を下しました。
4年以上もの間続いた、伊藤詩織さんと山口敬之さんの争いですが、事件の経緯を詳しく知りたい人のために、事件のあらましや、食い違うお互いの主張・ハニートラップの噂の真相などをまとめました。
伊藤詩織事件の詳細や経緯、真相を時系列でわかりやすく!

事件が起きた2015年当時から数年経過していることもあり、詳しく知りたい人のために、伊藤詩織事件の経緯を時系列でまとめてみました。
いったい真相はどうなっているのでしょうか。
2013年秋:伊藤詩織さんと山口敬之さんが出会う

伊藤詩織さんと山口敬之さんの最初の出会いはニューヨークでした。
当時伊藤詩織さんはフリージャーナリストとして活動していて、山口敬之さんはワシントン支局長を務めていたといいます。
2人の共通の知人の紹介を通して出会ったそうで、恐らくこのときに連絡先を交換していたのだと思われます。
2015年3月:伊藤詩織さんが山口敬之さんへ相談のメール

伊藤詩織さんが2年前に出会った山口敬之さんへ「仕事をさがしている」といった趣旨のメールを送ります。
この当時伊藤詩織さんは
ワシントンでジャーナリストの仕事に挑戦したい
というビジョンを持っていたそうです。
なぜ、突然山口敬之さんへメールを送ったのかというと・・・
すでにTBSのワシントン支局で記者として働いている山口敬之さんに対して、「経験ある先輩の立場からアドバイスをしてもらいたかったため」
と語っています。
2015年4月3日(事件当日):伊藤詩織さんと山口敬之さんが相談のため一緒に食事へ
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そして、事件の日となった2015年の4月3日。
伊藤詩織さんと山口敬之さんは2人で食事の席を設けます。
伊藤詩織さんと山口敬之さんがあったのは、日本国内で、山口敬之さんはちょうどアメリカから一時帰国している時だったといいます。
この時すでに伊藤詩織さんは「アメリカで働くことが内定済み」だったといいます。
海外で本格的に仕事をしていくにあたって、ビザの発行など必要な事柄について、山口敬之さんに相談に乗ってもらう予定だったといいます。
この日伊藤詩織さんと山口敬之さんは以下のような流れで動いていきます。
4月3日午後8時頃:恵比寿にある串焼き屋へ入店
山口敬之さんのはからいで、2人は恵比寿にある串焼きを専門にする居酒屋へ入店しました。
4月3日午後9慈20分頃:寿司屋へ移動
一軒目の恵比寿の串焼きやさんでは1時間弱しかいなかったようで、2人はその後寿司屋へ移動となりました。
居酒屋さんということもあり、落ち着いてお話が出来なかったのでしょうか?
この2軒目の寿司屋のトイレで、伊藤詩織さんは酩酊状態となり意識を失ったとなっています。
もしかしたら、お話はすでに1軒目で済んでいて、その後はせっかくあったのだからもう少し、というような流れでお酒を楽しんでいたのかもしれませんね。
伊藤詩織さんはお酒にあまり強くなかったのか、はたまた飲みすぎてしまったのか不明ですが、ここで酔いつぶれてしまったようです。
2015年4月4日午前5時頃:伊藤詩織さんが目覚めると性暴力が行われていた
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寿司屋さんで酔いつぶれてしまってから7~8時間後、伊藤詩織さんは「痛み」を感じ目を覚ましたといいます。
伊藤詩織さんの証言によると、その時にはすでにホテルのベットの上で性暴力が行われていたといいます。
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伊藤詩織さんはお寿司屋さんからの記憶がなかったといっていますが、以下のようにも語っています。
- タクシーで山口敬之さんの宿泊するホテルへ連れていかれた
- ホテルはシェラトン都ホテル
目が覚めたらホテルにいたのだから、「連れていかれた」といっても過言ではないかもしれませんが、「連れていかれたと分かっていたとはどういうことだろうか?」という所に疑問を感じる人もいます。
本当に眠ってしまっていて記憶がなかったのか、それとも起きてはいたものの記憶がないだけなのか、詳細は不明です。
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2015年4月9日:伊藤詩織さんが東京の原宿署に被害届を提出
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事件が起きてから5日間の期間を開けて、伊藤詩織さんは東京にある原宿署に被害届を提出しました。
2015年4月15日:伊藤詩織さんは捜査員と一緒にホテルのカメラ映像を確認
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事件のあらましを原宿署に申し出た伊藤詩織さんは、捜査員と一緒に、シェラトン都ホテルの防犯カメラの映像を確認しにいったといいます。
このとき、カメラの映像には確かに、伊藤詩織さんと山口敬之さんの姿が映っていたとのこと。
2015年4月30日:伊藤詩織さんの事件の告訴状が高輪署で受理される。
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ホテルの防犯カメラの映像を捜査員と一緒に確認した日から約15日後、東京の高輪署で「性的被害の刑事告訴状」が受理されました。
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2015年6月月初:山口敬之さんの逮捕状が発行される
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事件の告訴状が受理されてから捜査が進められ、6月に入り、証拠が揃ったとして、山口敬之さんの逮捕状が発行される流れとなりました。
2015年6月4日:山口敬之さんはドイツからの帰国を要請される

警察から山口敬之さんの務める会社の方へ連絡がいったのかまでは不明ですが、山口敬之さんにドイツから一時帰国するように要請が入ったといいます。
この時、警察当局は、山口敬之さんが日本に帰国するタイミングを見計らい、「成田空港で逮捕する」という予定を立てていたといいます。
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当日も捜査員は逮捕状を持って成田空港へ向かったそうですが、急きょ何らかの圧力がかかり「逮捕が取り消しになった」といいます。
デイリー新潮によると、この逮捕状の取り消しについて以下のように言われています。
中止の命令は、当時の警視庁刑事部長で、現・警察庁ナンバー3・官房長の中村格氏によるもので、彼自身「(逮捕は必要ないと)私が決裁した」と週刊新潮の取材で認めている通りである。
引用元:デイリー新潮
急きょ逮捕が取り消しになるなんて、ドラマの中の出来事のようですが、実際に行われているんですね。
2015年8月26日:山口敬之さん自宅を捜査・書類送検
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逮捕の取り消しにより、再捜査となった本事件。
山口敬之さんの自宅にも捜査員が出向き、家宅捜索が行われました。
その後、山口敬之さんは書類送検となっています。
2015年10月:伊藤詩織さんが事件の担当検事と面会
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事件発生から2か月後、伊藤詩織さんは事件の担当検事と面会となりました。
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2015年1月:山口敬之さんが事件の担当検事と面会
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伊藤さんが担当検事と面会してからさらに3か月後、今度は加害者側の山口敬之さんが検事と面会。
1つの事件を解決するのに、とても時間を要するんですね。
はじめに伊藤詩織さんとあってから、裏では事件の真相について調べが行われていたのだと思われます。
2016年6月:伊藤詩織さんが担当検事と2度目の面会
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さらに5ヶ月の時間を要した後、伊藤詩織さんはもう1度担当検事と面会。
ドラマ「HERO」でも検事の世界を描いていましたが、まさにあのようなことが実際に行われていたのでしょうね。
2016年7月22日:山口敬之さんが「嫌疑不十分」で不起訴
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検事の取り調べが充分に済んだと思われる2016年7月22日、山口敬之さんが「嫌疑不十分」で、不起訴となりました。
このことに、伊藤詩織さんはとても納得がいかなかったと、後の映像内で語っています。
6/8 Japan’s Secret Shame(#日本の秘められた恥)伊藤詩織 山口敬之 杉田水脈 足立康史 和田政宗 上念司 pic.twitter.com/h7bJXlaYp7
— 箱コネマン (@HAKOCONNEMAN) December 18, 2019
2017年5月29日:伊藤詩織さんが記者会見・東京検察審査会に不服申し立て
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山口敬之さんが不起訴になったことに納得がいかなった伊藤詩織さんは、2017年5月29日に東京検察審議会に申し立てをし、記者会見も開きました。
ところが同じ年の9月にもまた「不起訴相当」の議決がでる結果に。
起訴となる充分な証拠がなく、長期戦の戦いになることが、このとき確定となったのです。
2017年10月:伊藤詩織さんが著書「ブラックボックス」を発売
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一度は逮捕される直前までいっての取り消し、さらに検察審議会での議決に納得のいかなかった伊藤詩織さんは、2017年10月「ブラックボックス」という本を出版。
この「ブラックボックス」という本は、「検察審議会の不起訴相当の根拠は何か?」を徹底的に書いた暴露本でした。
事件が起きてから苦悩してきた伊藤詩織さんのすべてが書かれている本と言われています。
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2019年2月:山口敬之さんが名誉毀損として損害賠償を請求した
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伊藤詩織さんのブラックボックスという暴露本の発売を受けて、事件のことを書かれた山口敬之さんが「名誉毀損」として、伊藤詩織さんに対し、賠償請求を行いました。
賠償請求の額は、1億3000万円だったといいます。
2019年12月18日:伊藤詩織さんの勝訴
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記憶に新しい2019年12月18日、伊藤詩織さんはとうとう「勝訴」を勝ち取りました。
レイプ被害にあわれてから4年、刑事告訴してから2年の戦いの結果でした。
ジャーナリストの伊藤詩織さん(30)が元TBS記者の山口敬之氏(53)にレイプされたと1100万円の損害賠償を求めていた裁判で、
東京地裁は18日「酩酊状態で意識がない伊藤さんの同意がないまま性行為に及んだ」と認定し、山口氏に330万円の支払いを命じました。
引用:Yahooニュース
判決で山口敬之さんに言い渡された損害賠償額は330万円。
あまりに長い期間、社会的なことやプライバシーをさらけ出しての戦いにしては安すぎるようにも思いますが・・・。
ここまで泥沼化してもどちらも一歩も引かないところを見ると、大事なのは金額ではないのだと思われます。
2019年12月19日:山口敬之さんが記者会見
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伊藤詩織さんの勝訴の知らせを受けた山口敬之さんは、「日本外国特派員協会」にて会見を行いました。
この会見で、山口敬之さん側の弁護士は・・・
昨日の判決は間違っている。
山口さんは絶対にレイプ犯ではない。
とコメントしていました。
事件の張本人である山口敬之さんも、会見上で「事実無根」を主張しました。
伊藤詩織側の証言・内容とは?
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お互いの意見がずっと食い違っているだけに、この事件の真相にはまだまだ謎があります。
伊藤詩織さん側の主張は以下の通り。
- 山口敬之さんとは仕事の相談のために会う約束をした
- 山口さんが宿泊しているホテルのベッドで、避妊具をつけずに性行為をされた
- 抵抗したが体を押さえつけるなどして性行為を続けていた
- 寿司屋で酩酊してからホテルで目を覚ますまで記憶がない
- 性行為は合意の元ではなかった
- 被害を受けた当日に中にアフターピルの処方を受けたことは、性行為が予期しないものであったことを裏付ける
伊藤詩織さんはあくまでも、性行為が勝手に行われたことを主張していますね。
伊藤詩織さんとは?

この事件を語る上で欠かせない伊藤詩織さんとはどんな人物か、現在公開されているプロフィールをまとめました。
- 名前:伊藤詩織(いとうしおり)
- 年齢:28歳
- 学歴:大学で米国留学(ジャーナリズム専攻)
- 職業:ジャーナリスト(元ロイター通信の記者)、写真家、ドキュメンタリー映像作家
伊藤詩織さんはフリージャーナリストでもありますし、この事件をオープンにしていくためかたくさんのSNSなどで発信を続けています。
- ブログ:SHIORISTREET
- サイト: shioriito.com
- ツイッター: Shiori.I(@photograshiori)
- instagram:Shiori ito(@shioristreet)
- vimeo:Shiori Ito
山口敬之側の証言・内容とは?

事件を起こした側となる山口敬之さんの証言とはどのようなものだったのでしょうか。
- 伊藤詩織さんは深夜2時頃に一度目覚めてトイレにいった
- その後、伊藤詩織さんは普通の状態だった
- 目覚めた後は、部屋で嘔吐した形跡を見つけ、謝罪をしていた
- 性行為は同意の元だった
- 伊藤詩織さんの方から自分が寝ていた窓際のベットに入ってきた
- 伊藤詩織さんの本の出版により名誉毀損をされた
以上のように主張しています。
事件を起こしたとされる山口敬之氏とは?

加害者となった山口敬之さんは、元TBSのワシントン支局長をしていました。
その他、明らかになっているプロフィールは以下の通りとなっています。
- 本名:山口敬之(やまぐちのりゆき)
- 職業:ジャーナリスト
- 出身地:東京都
- 出生:1966年5月4日
- 年齢:51歳(2019年12月現在)
- 学歴:筑波大学附属高校卒業・慶應大学経済学部卒業
- 配偶:既婚(子供あり)
山口敬之さんは大学を卒業後、1990年にTBSに入社。
1993年にロンドン支局の特派員となり、世界各地で起こる内戦や紛争の現地取材などを行っていました。
2013年にワシントン支局長に就任、伊藤詩織さんとの事件の後もTBSの記者として仕事を続けていましたが、2016年に自主退社し、フリーのジャーナリストへ転身となりました。
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安倍政権よりな考え方として知られていて、著書にも「総理」という本を出版しています。
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伊藤詩織事件はハニートラップという噂の真相は?
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事件のあらましでは、伊藤詩織さんが被害者で、山口敬之さんが加害者という構図になっていますが、ネット上の噂の1つとしてあるのが、「伊藤詩織さんによるハニートラップだったのでは?」というものです。
あくまでネット上で流れている噂なので、真実とは言い切れない話ですが、ハニートラップと言われる理由は以下の通り。
- そもそも伊藤詩織さんはフォトグラファーなので、山口敬之さんに仕事を紹介してもらうのはおかしい
- 山口敬之さんと合う時点でアメリカでの仕事が内定していたといっている
- 上からの指示で逮捕できなくなった旨の連絡を直接伊藤詩織さんへ言うのはおかしい
- 伊藤詩織さんの弁護士が民主党絡みなのは偶然か?
- 2年前に不起訴になったのに、なぜこのタイミングでまた裁判になったのか?
など言われています。
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要するに、安倍政権よりのジャーナリストとして立場の強い山口敬之さんを、伊藤詩織さんを使って引きずり落とそうという魂胆が裏にあるのでは?という話です。
確かに、事件の経緯を見ていても、ただ単に伊藤詩織さんと山口敬之さんだけの事件ではなくなっているような気もしますね。
真相は本人たちしか分からないですが、ただ山口敬之さん自身も性行為はあったことは認めています。
山口敬之さんは妻子持ちの身で、そういった行為をしてしまった部分は咎められても仕方ありませんし、伊藤詩織さんのような美しくて若い女性が酔った状態でホテルに一緒にいたら、そういった雰囲気にのまれてしまうという部分も否めません。
山口敬之さんをハニートラップに陥れて、誰が一番得するか?
もしこの事件に裏に第三者が関わっているのなら、その部分が真相を解くカギになるのではないでしょうか。
まとめ:伊藤詩織事件の詳細や経緯、真相を時系列でわかりやすくまとめました!
2015年に起きた伊藤詩織さんと山口敬之さんの事件。
いつまでも食い違う2人の意見に、事件はどんどん泥沼化し、4年以上もの月日が経過しました。
2019年12月18日に東京地裁が伊藤詩織さん側の勝訴と判決を出したことに対し、山口敬之さん側はまだ戦う姿勢を見せています。
今後も解決に向けて、長期戦となりそうなこの戦い。
新しい展開がまた公表されましたら、事件の経緯として追記していきたいと思います。