松村北斗さん、上白石萌音さんが主演する映画『夜明けのすべて』。
原作は、瀬尾まいこさんの同名小説です。
\この記事に書かれていること/
- 原作はどんな物語なのか
- 原作者はどんな人物か
- 原作小説を今すぐ読めるところはどこか

『夜明けのすべて』という作品を、より身近に感じることができるよ。
映画と合わせて、原作小説の魅力にぜひ触れてみてください。



目次をクリックすると、好きなところから見られるよ。
映画『夜明けのすべて』原作は瀬尾まいこの同名小説【作品解説】
映画『夜明けのすべて』の原作は、瀬尾まいこさんの同名小説『夜明けのすべて』です。
\『夜明けのすべて』はこんな本/
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■書籍情報
- タイトル:夜明けのすべて
- 著者:瀬尾まいこ(せお まいこ)
- 出版元:水鈴社
- 出版日:2020年10月22日
- 価格:単行本1,650円(税込)/文庫本803円(税込)
小説『夜明けのすべて』は、2020年10月22日に水鈴社から発行された作品です。
文庫版は、2023年9月5日に発売されました。
実はこの小説『夜明けのすべて』は、発行元である水鈴社が創設されたあと、1番始めに出版された単行本。
作者の瀬尾まいこさんはもちろんのこと、刊行に携わった方々にとっても、思い入れのある作品なのではないでしょうか。
■発行元・水鈴社について
水鈴社(すいりんしゃ)は、2020年7月7日の七夕の日に創立された出版社です。
代表は篠原一郎さんで、編集者として長年お仕事をされてきた方です。
水鈴社ホームページ
作者である瀬尾まいこさんは、単行本の刊行にあたり、以下のようなコメントを寄せられていました。
人生は想像より厳しくて、暗闇はそこら中に転がっていて、するりと舞い込んできたりします。でも、夜明けの向こうにある光を引っ張ってきてくれるものも、そこら中にきっとあるはずだと思いたいです。
引用元:Amazon
いつも本が完成して思うことは、「楽しく読んでもらえることが一番だ」です。その思いは今回も変わりませんが、『夜明けのすべて』を読んでくださった方が、ほっとできる一瞬を味わってくださるのなら、明日を待ち遠しいと思っていただけるなら、幸いです。
瀬尾まいこ
読者思いの優しいメッセージで、瀬尾まいこさんの人柄の良さが伝わってくるかのようです。
小説『夜明けのすべて』は、松村北斗さん、上白石萌音さんの主演で2024年2月に実写映画が公開。


メガホンを取ったのは『きみの鳥はうたえる』『ケイコ 目を澄ませて』などの作品で知られる三宅晶(みやけ しょう)監督。
原作小説のシナリオ化を担当したのは、監督を務めた三宅晶さんと、和田清人さんのお2人です。
映画『夜明けのすべて』原作小説のあらすじ・内容
原作小説『夜明けのすべて』は、以下のようなあらすじ・内容となっています。
\小説『夜明けのすべて』はこんな物語/
知ってる? 夜明けの直前が、一番暗いって。
PMS(月経前症候群)で感情を抑えられない美紗。パニック障害になり生きがいも気力も失った山添。
友達でも恋人でもないけれど、互いの事情と孤独を知り同志のような気持ちが芽生えた二人は、自分にできることは少なくとも、相手のことは助けられるかもしれないと思うようになり、少しずつ希望を見出していくーー。
人生は苦しいけれど、救いだってある。
そんな二人の奮闘を、温かく、リアルに、ときにユーモラスに描き出し、誰もが抱える暗闇に一筋の光を照らすような心温まる物語。
引用元:Amazon
小説『夜明けのすべて』は、主人公の2人が困難に向き合いながらも、少しずつ生きる希望を見つけていけるようになるまでの姿を描いた物語です。
当たり前にできていたことができなくなる憤り。
積み上げてきたものが、突然意味をなさなくなる状況への絶望。
誰しも経験しうる可能性のある、紙一重の闇の世界。
どうしたら、自分たちは上手く生きていけるのだろうか。
自分が生きている意味はあるのだろうか。
こんな自分にできることは何だろう。
PMSやパニック障害を患っていなくとも、誰しもが一瞬は感じとったことがあろう想いに、解答のヒントとなるようなメッセージを伝えてくれるのが、本作『夜明けのすべて』なのだと思います。
PMSに苦しむ美紗と、パニック障害に苦しむ山添。
2人の奮闘を見つめ、自分なりのヒントをぜひ感じ取ってみてください。



答えは、読む人の数だけあるよ。
映画『夜明けのすべて』原作小説の作者・瀬尾まいこはこんな人物
小説『夜明けのすべて』の作者・瀬尾まいこさんは、以下のような方です。


- 名前:瀬尾まいこ(せお まいこ)
- 生年月日:1974年1月16日
- 出身地:大阪府大阪市
瀬尾まいこさんは、文芸小説を中心に執筆活動を行う小説家です。
瀬尾まいこさんの代表作には、以下のような作品があります。
- 小説『卵の緒』
- 小説『幸せな食卓』
- 小説『天国はまだ遠く』
- 小説『僕らのごはんは明日で待ってる』
- 小説『君が夏を走らせる』
- 小説『そして、バトンは渡された』
- 小説『夜明けのすべて』









知ってる作品はあった?
瀬尾まいこさんは、大谷女子大学の文学部を卒業後、中学校で講師として9年間、国語を教えられてきました。
この時は正規の教員としてではなく、あくまでも「講師」という立場だったそう。
この時期に瀬尾まいこさんは、デビュー作でもある小説『卵の緒』を書き上げ、『坊っちゃん文学賞』の大賞を受賞しています。
大賞を受賞した翌年2002年に、『卵の緒』の単行本を刊行。
小説家としてデビューを果たしました。
しかし、当時の瀬尾まいこさんが本当になりたかったのは、中学校の教員。
『坊っちゃん文学賞』に応募したのも、「教員試験に落ち続ける自分のアピールポイントにしたかった」という理由からなのだそう。
2度の不採用を乗り越え、2004年30歳の時に、京都府の中学校教員採用試験に合格。
翌年の2005年〜2011年までの6年間、中学校で国語の教諭として教壇に立たれました。
教員として働いている間も、瀬尾まいこさんは小説の執筆は継続。
正規の教員として働き始めた2005年には、小説『幸福な食卓』で『第26回吉川英治文学新人賞』を受賞。
その2年後の2008年には、小説『戸村飯店 青春100連発』で『坪田譲治文学賞』を受賞しています。



いろいろな賞を受賞していてすごいね。
中学校の教員と小説家という2足のわらじで多忙な生活を送られた瀬尾まいこさんは、いつ頃からか体調不良を感じるように。
2011年の3月31日を持って、中学校を退職されました。
それ以降は、小説家としてのみ活動されるようになったようです。
瀬尾まいこさんは体調を整えながらも、執筆活動は続け、2013年には『咲くやこの花賞 文芸その他部門』を受賞。
2018年には、小説『そして、バトンは渡された』で『第31回山本周五郎賞』の候補にも選出されました。
小説家として多方面から高い評価を得る一方で、瀬尾まいこの心身には負荷がかかり続けていたのか、『そして、バトンは渡された』を書き終えたころ、パニック障害を発症。
ご本人にとっても、不安で辛い時期を過ごされました。
しかし、当時の経験があったからこそこの世に誕生したのが、小説『夜明けのすべて』だったのです。



『夜明けのすべて』が生まれるまでのお話は、記事後半の「原作小説が誕生するまで」で詳しくご紹介しているよ。
瀬尾まいこさんの新刊については、以下の記事「瀬尾まいこ【新刊】文庫本・単行本の発売予定」で、ご確認ください。


映画『夜明けのすべて』原作小説を読んだ人の感想・レビュー


原作となった小説『夜明けのすべて』を読んだ方々からは、以下のような感想・レビューが寄せられていました。
同じ症状があるから。
引用元:Amazon
とても入り込めて、そして、前向きに捉えられる作品でした。
病気になってしまったから、これもあれもできない。できない事で周りが見えなくなる。
引用元:Amazon
そんな状態の時に、自分では考えもしなかった事を誰かがやってくれたり、笑わせてくれる。
相手を思うほんの少しの気持ちが、人を信じる力に変わっていくのだと思いました。
そして、二人を見守る職場の人たちのあたたかさと優しさに、優しい人はそばにいる。
と、あたたかい気持ちが強さになっていく姿も素敵でした。
PMSを持つ女性とある日パニック障害になった男性のストーリーと聞いて、どんな展開にしていくのかなと考えていましたが…
引用元:Amazon
とても心温まるお話でした。
恐らく何度か読み返すと思います。
映画化も楽しみです。
クリックで開きます☺︎
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映画『夜明けのすべて』原作小説が今すぐ読めるところ・買えるところ
原作の小説『夜明けのすべて』が今すぐ読めるところ、買えるところは以下の通りです。
小説『夜明けのすべて』を読み始めるなら、断然「電子書籍での閲覧が便利でお得」です。
書店が閉まっている夜中に急に読み始めたくなっても大丈夫。
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電子書籍を配信しているサイトの中では、Amazonがお得です。
瀬尾まいこさんの『夜明けのすべて』は人気なため、本屋さんでは入手しにくい状態となっています。
Amazonでは本作を電子書籍化して販売しているため、すぐに入手が可能。
また価格も紙の書籍よりお安くなっていて、723円(税込)で読むことができます。



読みたいと思ったタイミングで手に入るっていいね。
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映画『夜明けのすべて』原作小説が誕生するまで
作者の瀬尾まいこさんは、小説『そして、バトンは渡された』の執筆後、食事していた中華料理店で突然気分が悪くなり、倒れてしまったそう。
その後、搬送された病院で、あれこれ検査された結果「パニック障害」と診断。
「まさか自分がパニック障害になるとは・・・」と、青天の霹靂だった瀬尾まいこさんは、非常に驚き戸惑ったそうです。
それ以降、「また突然具合が悪くなったらどうしよう」「倒れたらどうしよう」という不安から、外出の予定、人との約束に不安を感じるようになってしまったといいます。
その時の心境を瀬尾まいこさんは、「わざわざ死のうとは思わないけそ、人生を送ることに途方もない気持ちになりました」と、語っていました。
ちょうどその頃、「『そして、バトンは渡された』という作品が、本屋大賞を受賞した」との知らせを受けます。
思いがけない朗報に嬉しさを感じる反面、授賞式に出席することに強い不安を感じていたそうです。
しかし、授賞式に出席した瀬尾まいこさんは、倒れるどころか、「また書かなきゃ」と強く思わせるたくさんの励ましを受け、生きる力をもらったのだそう。
この授賞式での出来事で、少し自信を取り戻せた瀬尾まいこさんは、それからの日々を、慎重に確かめながらゆっくりと・・・歩み進めていったのです。
パニック障害と付き合いながらの日々は、とてもしんどいものだったそう。
自分の気持ちだけではどうにもならない、病気と向き合いながら、「何かやらなきゃ」「できることが私にでもある」との思いでペンを握り、書き綴った物語が小説『夜明けのすべて』でした。
これまでの瀬尾まいこさんは、小説を書く時、「楽しい楽しい」という思いで執筆していたのだそうですが、『夜明けのすべて』の執筆時は、いつもとは少し違ったようです。
この時の状況を、瀬尾まいこさんは以下のように語っています。
立ち止まっては、ゆっくり書きました。
引用元:水鈴社
そのぶん、いつまでも登場人物を見守っていたくなる、かわいい作品になりました。
自分が経験したことだからこそ、同じ病気で苦しんでいる人の、言葉で何と言い表したら良いかわからないような心情も分かる。
また、自分の意思ではどうにもならないことに対する憤りや苛立ち、不安、絶望を感じている人の気持ちも痛いほど分かる。
人生の厳しさを感じ、絶望してしまった日々。
何もできない、抗えない自分への憤りや戸惑い。
瀬尾まいこさんは、そういったことをすべて飲み込んだ上で、同じような思いで苦しんでいる方の「1筋の光」になれば・・・と、小説『夜明けのすべて』を完成させたのでした。



だから『夜明けのすべて』からは、優しさや暖かさを感じるんだね。
\大切な人にも伝えたい/
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【まとめ】映画『夜明けのすべて』原作小説は読む者に希望の光をもたらしてくれる朝日のような物語だった
映画『夜明けのすべて』の原作は、瀬尾まいこさんの同名小説『夜明けのすべて』でした。
作者の瀬尾まいこさん自身も経験したことだからこそ分かる、繊細な状況や感情の裏のウラ。
「自分だって本当は、上手く生きたいに決まってる。
上手く生きていけるものならば。」
そう思いながらも、社会の厳しさにもまれ、自分の思いや意思だけではどうにもならない状況に打ちひしがれてしまう。
小説『夜明けのすべて』には、味わったものでないと描けないものがたくさん込められているのです。
毎日がしんどいと感じている方、日々に希望が持てず困惑している方、生きていく意味が見出せず心のどこかで辛さを感じている方がいましたら、ぜひ一度、手に取ってみて欲しい1冊です。
瀬尾まいこさんの綴る優しい文章は、カチカチになってしまっている心を、必ずや溶かしてくれることと思います。



小説でしか味わえないものを、ぜひ受け取って欲しいです。
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